2019新型コロナウイルスの検出
Chinese research team: Early spread of new crown disease sisco is more like influenza than SARS
February 20, 2020
(NEJM 2020.02.19 SARS-CoV-2に関するニュースレター)
検出検査の概要
実施施設:広東省疾病管理予防センター
検査方法:逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(TR-PCR)
出典:https://www.smalltechnews.com/archives/86969
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新型コロナとSARSの上気道ウイルス量のパターンの違い
- 新型コロナウイルスの場合、発症初期から、上気道のウイルス量はピーク
- SARS(2003年)の場合、発症後10日頃に、上気道のウイルス量はピーク
- 鼻腔スワブの方が、咽頭スワブに比べて、抗原検出手技として有効
従来のSARSでは、発症初期においては、上気道ウイルス量は少なく、病期の進行に伴い感染性が増えていくパターンでした。
下記・図Cより、新型コロナウイルスでは、発症初期から上気道のウイルス量が多いことがわかります。
病期に反映される感染力は、インフルエンザと似たパターンといえます。
新型コロナウイルスが、発症初日から高いウイルス量を認めることから、発症前・潜伏期にも充分な感染力を推定すべきです。
おそらく、発症前から上気道ウイルス量が多いケースも潜在するのではないのでしょうか。潜伏期における飛沫・飛沫核感染の可能性が示唆されます。
鼻腔・咽頭スワブの比較
咽頭に比べて、鼻腔スワブの方が検査手技として有効であることは、よく指摘されています。
- 咽頭を擦過すると、嘔吐反射を誘発するため操作に限界があること
- 唾液に含まれるRNA分解酵素の影響
注意:2020.02.25で、厚労省は飛沫核感染に関して、肯定的な見解を公表しておりません。
注意:上記は、2020年2月25日時点での、個人的な考察です。
2020.02.25 広瀬久人
検査データ