ふたばクリニック 内科・小児科

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コラム

日本脳炎予防接種・勧奨中止

厚生労働省は、公費負担の「定期接種」として市町村が実施している日本脳炎ワクチンについて、接種の勧奨を中止するよう、市町村に緊急の勧告を行いました(2005-5/30)。

勧奨中止であって 接種中止ではない・・・わかり難い異例の措置です。細胞培養を利用した新製法への移行が完了するまで、動物個体を利用した製造方法(2005年当時)は、”お勧めできない”という対応です。

今回問題になった重症例

山梨県甲斐市の女子中学生が、急性散在性脳脊髄炎(きゅうせいさんざいせいのうせきずいえん)・ADEMを発症し、非常に重症の経過をたどっています。ADEMは、同ワクチンの副作用の中でも、神経障害などが起きる特に重要な反応です。

中学生は2004年(平成16年)7月の接種後、発熱・痙攣・意識障害を発症し、一時はレスピレーターによる呼吸管理を必要としていました。現在は脳炎後麻痺により臥床状態となっています。疾病・障害認定審査会は、5月26日に接種との因果関係を認定し、厚労省は日本脳炎予防接種の勧奨中止を決めました。

ADEM:急性散在性脳脊髄炎

人体の神経系は、中枢神経系(脳・脊髄)と末梢神経系(肋間神経や坐骨神経など)に分類されます。

ADEMとは中枢神経全域に対して炎症(免疫反応)を起こしてくる疾患です。

通常、脳や脊髄など中枢神経系は、特別な血管内皮バリアで免疫的に保護されています。脳組織に対して自己抗体が産生されることはありません。しかし、脳炎や髄膜炎を起こした場合、免疫バリアが傷害されて、脳組織に対して免疫抗体を生じてしまう場合があります。また脳組織に由来する成分を体内に取り込んだ場合、同様に中枢神経系に対し免疫抗体を生じてしまう可能性があります。

脳に対する”自己抗体”は、脳・脊髄全体に対して無差別な免疫攻撃を誘発します。特定の脳部位にかたよらない”中枢神経全体にわたる(散在性)急性炎症”を惹起します。

日本脳炎とは

日本脳炎は、ブタからヒトへ伝染します。発症中の豚から、日本脳炎ウイルスを蚊が媒介して、人間へと感染していきます。豚の次に人を吸血することにより感染しますので、ウイルスの伝播方向は、ブタ>(蚊)>ヒト の一方向であり、人から人への感染はありません。日本では”コガタアカイエカ”が媒介しますが、南/東南アジア・中国では、別の種類の蚊がベクター(媒介昆虫)として関与しています。

日本脳炎の症状は、数日間の高い発熱(38 ~40 ℃あるいはそれ以上)、頭痛、悪心、嘔吐、眩暈(めまい)などで発病し、髄膜炎・脳炎を合併すると痙攣・麻痺・意識障害を呈します。

毎年行われる養殖ブタの抗体検査から、北海道を除く日本各地でブタの日本脳炎新規感染が確認されています。東京都を含めて日本各地で(北海道を除く)、依然 日脳ウイルスは土着しています。

発病率は、感染者の100-1000人に1人と考えられています。発症者の死亡率は約15%で、乳幼児や老人では重症化の傾向があります。脳・髄膜の炎症がおさまっても 45-70%に後遺症(知的障害・麻痺など)が残ります。

最近では、日本脳炎患者の発生は年間10人以下となり、発症者は殆どが高齢者です。(2005年)

ADEM:日本脳炎ワクチン製法の問題点

今までの日本脳炎ワクチンは、マウスを利用して製造されてきました。(日本脳炎は、マウスにも感受性があります。) 

ウイルスに感染したマウスの中枢神経を原料として ウイルス抗原を抽出し、ワクチン製剤を精製します。この時の残留成分が、ADEM発症の関連性を指摘される場合もあります。

ADEMは文献上100万接種に1回起きるとされていますが、発熱や嘔吐などの軽症例がほとんどです。今回のような重症例は、本邦で初めての報告となります。(わが国では、年間400万人以上が日本脳炎ワクチンを受けています。2003年データ)

現在、培養細胞を利用した次世代ワクチンの製品化が進行中です。今回の異例の処置は 短期的な対応であり、将来の日本脳炎ワクチンを否定するものではありません。

(2009年:細胞培養技術により製造された 日本脳炎・新ワクチンは、臨床使用が開始されました。)

日本脳炎流行地への渡航に際して

日本・韓国では、ワクチンの効果で流行は収束しています。しかし、世界的には、年間3~4万人の患者を認めます。特に南アジア・東南アジア・中国では流行が継続しています。

蚊による虫刺症は 防御不可能であり、豚と人間の生活環境が接近している流行地への滞在は、日本脳炎ワクチン接種が必要性となります。主治医とご相談のうえで、ご判断ください。

日本脳炎感染蚊の状況

毎夏、畜ブタの日本脳炎抗体検査が実施されます。例年、沖縄では5月ごろ、西日本各県では7月ごろから、抗体陽性ブタが出現し始めます。その後、抗体陽性地域は北上し、10月までに北海道を除く日本全域で認められます。

東北では、1991年以降 患者発生を認めていませんが、抗体陽性ブタが観察されることより、日本脳炎感染蚊の存在が推測されます。

日本脳炎の発生患者数は、年間一桁ですが、日本脳炎予防接種の必要性は変わりありません。

(この記事の記載時における調査報告確認年度:2002年度)

ふたばクリニック 広瀬久人(2005.5.30)

付記

西ナイル熱と日本脳炎は別の病気です。

最近、西ナイル熱がアメリカで流行し、問題になっています。これも蚊によって媒介される脳炎で、蚊の種類は特に決まっておらず、イエカやヤブカなど一般的な蚊によって媒介されます。宿主は”鳥類”で、感染した鳥も発熱や中枢神経症状を発症します。

時々、西ナイル熱と日本脳炎を混同される方がおられますが、両疾患は異なる病気です。2005年時点で、西ナイル熱の予防接種製剤はありません。日本脳炎ワクチンは西ナイル熱に対しては効果ありません。

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